キッチンのシンクの前に立ち、スウェットの袖を肘まで引っ張り上げたら、薄くなった生地が裂け、袖に穴が開きました。何年もの間、洗濯を繰り返して、クタクタになっていることにも気づかれず、破れなければ、まだ先の未来を期待されている。なんと幸せな生地なのでしょうか。私は今後、暮らしの中で、この「シアワセな生地」を探してゆきたいと思います。もしも私が作った作品が、この「シアワセな生地」の境地までたどり着けたら・・・???


さて、前回の記事「転職した友人に贈るトートバッグ」に続き、カーキのパンダ柄トートバッグです。
こちらのカーキのパンダの生地、購入した長さはたったの40センチ。(笑)だから、出費は400円以下。たったの400円の生地であれだけ大きなトートバッグを作れたらもう十分でしょ?って聞こえてきそうですが、余った生地から、なんとか、もうひとつトートバッグを作り出したい!

↓余ったパンダは目立つよう正面のポケットに。外側は帆布。内側は薄めの綿麻混。全部のパーツが二枚ずつあるのですが色が似ていてわかりづらいですね。
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↓買い足したのがこの黒の持ち手!こんなに太いベルトを買ったのは初めて!
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家族や自分のためじゃなく、ヨソサマのために何かを作るとなると、普段のケチケチがすこし和らいで新しいアイテムを買おうって気になるから不思議。(笑)

↓今回もマイブームの角丸。いつも食パンを乗せているプレートのカーブを採用。
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↓スマホでも入れてもらおうかと、トートバッグの厚み(マチ)の部分にも深すぎないポケット。
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こちらのタグも寄付。前回の作品にも同じ色のタグをつけさせてもらいました。ありがとうございます!!大きなタグは、大きな作品にしかつけられないので、もったいぶらずに使用。適材適所(笑)

↓パンダの裏には接着芯。足りずに継いでいますが、これでパキっと。
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トートバッグの底は、キルト芯でふわふわに。

↓本体につけたポケットの真ん中を縫ってみると・・・。
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うぅぅぅ、へたくそ!白い糸が見え隠れしています。(涙)

↓悔しいのでほどいてやり直し。ハギレをジョイントした部分から数mm控えて飾りステッチのように縫い直しです。
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↓内袋の方は薄めの綿混の麻素材。口の部分だけ極厚の接着芯で補強。
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↓おかげでマグネットホックもその上からつけられます!
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ここで悩んだのが持ち手の付け方。最近、バッグの持ち手を短めに、ちょっと斜めに固定するが流行っているように感じたので、私もチャレンジ。

↓こんな感じがいいかな?
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私的には9割この付け方に心が決まっていたのですが・・・。

↓試しに別バージョンも撮影。
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せっかく初チャレンジで太い持ち手を買ってみたんだから、これもいいかも・・・と思い始めました。撮影してみると客観的にみられていいですね。

問題は、この微妙な角度を4ヶ所縫い付けられるか?ということ。自分の目だけを頼りに、感覚だけで間隔を決めて後悔したくない。一発で決めるには・・・??

ズバリ、テンプレートでしょ!!!!!!
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白い厚紙でテンプレートを作り、ここに当てながら縫いました。

↓はい、この通り。
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わざわざテンプレートを作るなんて面倒くさいかと思いますが、逆に時短になりますので、ぜひお試しください。

↓友人が当初から希望されていたB4サイズのリベンジトートバッグです。
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パンダの生地が足りず縦に繋いでありますが、パンダの横の列を揃えたので、案外スッキリ。

↓みんな大好き!!パンダのホックはサイドポケットに!!
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パンダ柄の上にホックをつけても目立ちませんからね。(笑)

こちらの2つのトートバッグが仕上がったので、早速、友人を自宅に招きました。(必死に掃除!)

この作品をご紹介するのは、貧乏ミシン部のモデル歴7年の二人。バッグを肩に颯爽と友人の前に歩いて来てもらいました。
(もちろん大きい方が小6の長女、小さい方が小3の次女)

普段冷静な友人から歓声が上がり、拍手の渦。そして友人はこう言ったのです。
「定年まで使い続ける!!」と。

普通なら、定年までなんて大げさな・・・って思うはず。
でもね、この友人、「10年ぶりに再会!三匹の子ブタさん枕カバー」の友人と同一人物!!定年までって、あながち、ありあえない話ではないと思うんです。さぁ、このパンダも、「シアワセな生地」の境地へ!

ファッションショーの後は、講師を招いての子供たちと料理教室。さらにその後、マイ砥ぎ石持参来た友人は我が家の包丁を全て砥いで帰って行きました。

↓好きなことをやり続けた20年。お互い、腕上げたねぇ。
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↓ほーら、だんだん欲しくなるぅ(笑)
 

↓やっぱり接着芯は外せないわ~。